「売れない戸建て」を持っていることは、多くの人にとって大きな悩みです。売却が長引くことで維持費や固定資産税の負担が続き、ストレスも増えてしまいます。しかし、適切な対応を行うことで物件を効果的に売却することができます。この記事では、売れない戸建ての主な原因と、売却を成功させるための具体的な対処方法をご紹介します。
1. 市場調査を見直す
ポイント: 周辺の不動産市場と価格設定を再確認する。
売れない原因の一つは、物件の価格が市場価格に合っていないことです。近隣の同条件の物件と比較して、価格が高すぎたり、逆に低すぎたりしていないか確認しましょう。適正な価格を設定するためには、最新の市場データを基に、信頼できる不動産業者からアドバイスを受けることが重要です。
対策:
- 不動産エージェントに依頼して市場調査を再度行う。
- 近隣の物件の売却価格や成約期間を調査し、競争力のある価格設定に変更する。
2. 内覧時の印象を向上させる
ポイント: 内覧時の第一印象は買い手に強い影響を与える。
内覧の際に物件が古びた印象を与えていると、購入希望者の関心が薄れることがあります。たとえ小さな修繕でも、清潔で整った見た目を作り出すことで、売れ行きが改善されることがあります。
対策:
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簡単なリノベーションを行い、キッチンや浴室など目立つ箇所をきれいにする。
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ホームステージング(家具や装飾を使って家を魅力的に演出する手法)を活用し、住み心地の良さをアピールする。
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外観の整備を行い、雑草やゴミを取り除き、ペンキの剥がれを補修する。
3. 不動産業者を見直す
ポイント: 適切な不動産業者を選ぶことで、売却の成否が左右される。
不動産業者のマーケティング力や対応によって、売却の速度は大きく変わります。現在依頼している業者に不安がある場合や、長期間売れない場合は、別の業者に切り替えることも検討しましょう。
対策:
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複数の不動産業者に査定を依頼し、適切な売却戦略を提案してくれる業者を選ぶ。
- 不動産業者が行っている広告戦略や物件の紹介方法を見直し、必要であればオンライン広告やSNSを活用した新たな戦略を導入する。
4. 写真と物件情報を刷新する
ポイント: 魅力的な物件写真と詳細な情報は、買い手を引き寄せるために必要不可欠。
多くの購入希望者は、まずオンラインで物件情報を確認します。物件写真が暗かったり、魅力を伝えるポイントが不足していると、興味を持たれないことがあります。
対策:
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プロのカメラマンによる写真撮影を依頼し、物件の魅力を最大限に引き出す。
- 物件の特徴や周辺環境を詳しく説明した物件情報の見直しを行う。例えば、近隣施設や公共交通機関へのアクセスなどを強調する。
5. 販売方法を変更する
ポイント: 販売方法を工夫し、購入希望者を増やす。
通常の売却方法では売れにくい物件の場合、別の販売方法を試すことも有効です。賃貸併用やオークション形式の売却方法も選択肢として考えると良いでしょう。
対策:
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賃貸オプションを検討し、賃貸収益を得ながら売却の機会を探る。
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オークション形式の売却を試み、早期に購入者を決定する。
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リースバックを提案し、買い手に新しい収益の選択肢を提供する。
【まとめ】
売れない戸建てを抱えている場合、焦らずに状況を見直し、必要な改善を加えることで売却が実現します。重要なのは、市場価格の見直し、内覧時の印象の向上、不動産業者の選定、情報の刷新、販売方法の工夫などを検討することです。これらを実施することで、物件の魅力を引き出し、売却成功へと導くことができます。
冷静に対応策を講じて、戸建ての売却を円滑に進めましょう。
梅本 征吾 (うめと せいご)
株式会社リノバンク代表。1979年京都府生まれ。中央大学大学院 戦略経営研究科卒
リクルートにて営業、経営企画、新規事業のインキュベータ―を担当後、2020年より FANTAS technologyにて、新規事業の責任者として空き家事業、クラウドファンディング事業等、複数の新規事業を管轄。
新規事業をスピンアウトする形で、空き家活用スタートアップRENOBANKを創業。